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宮地嶽中腹の不動神社を祀る日本最大級の巨石古墳が発見されたのは、260年以上まえの事です。この石室は、御物から推察すると六世紀末から七世紀始めのものです。全長23mという大規模な石室は、高さ幅とも5mを超す大きな石を積み重ね作られたようです。
古墳からは、馬具、刀装具、緑に輝く瑠璃玉やガラス板など、およそ300点が発見され、どれも第一級のすばらしいものであり、そのうち十数点は国の指定物件として国宝に指定されています。この地を支配した氏族の繁栄と富みを象徴する品で、まさに地下の正倉院ともいえます。
※平成17年3月2日 国の指定史跡となりました。
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金銅製頭推太刀柄頭 |
古墳時代末期 |
昭和26年出土 |
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骨臓器 |
古墳時代末期 |
昭和13年出土 |
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銅鋺及び銅盤 |
古墳時代末期 |
昭和26年出土 |
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金銅製鞍橋覆輪金具 |
古墳時代末期 |
昭和14年出土 |
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宝 冠 |
古墳時代末期 |
昭和26年出土 |
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緑瑠璃丸玉 |
古墳時代末期 |
昭和26年出土 |
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緑瑠璃板 |
古墳時代末期 |
昭和11年出土 |
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金銅製鏡板付轡 |
古墳時代末期 |
昭和26年出土 |
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金銅製壷鐙 |
古墳時代末期 |
昭和26年出土 |
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大小2帯あり、小刀は完形、大刀は原形を留めず、長さが260cm程と推察されています。これ程の長刀は儀礼等ですが、我が国に現存する最大級の物です。
今日では模造品が昭和46年に文化庁により復元されました。
鞘の透かし金具は菱形の文や大きな丸紋があり、他に類を見ない紋様です。鐔には鈴がはめ込まれ、この時代の特徴を表しています。
柄巻きは銀糸が使用され、鞘の透かし金具の下地には朱漆を幾重にも重ねた塗りです。
又、多くの朱紐が使用された痕跡があり、この時代(古墳後期)の作品と断定することができます。 |
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古墳時代も末期になると、大陸より仏教が伝来し、埋葬文化も発展をみます。
中でも、当社所蔵の骨臓器は土製深鉢・銅壷・瑠璃瓶の三重で形成され蓋付銅壷は195mmの鋳造品で瑠璃瓶は112mmで吹きガラスの製法です。蓋には宝珠紐跡があり、白鳳時代の瑠璃瓶と共通した構造です。 |
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蓋が癒着していて、胴の部分、高台に欠損がありますが、蓋には宝珠形の紐結付け取っ手が有り、手のひらに乗せれる程度のサイズで、その形状は可愛らしいと評する事もできます。
この銅製の受け皿でもある銅盤と共に古墳時代終焉の頃の地で発掘された類似品と共通点があり、そのような所からも年代を考える事ができます。
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一般に木製の鞍の骨組みをなす部分を鞍橋[くらぼね]といいますが、それぞれ海、磯から成る前輪[まえわ]と後輪[しずわ]と呼ばれるものに居木[いぎ]が取り付けられて形を成します。
この前後両輪は鍍金が施され、強靭流麗な唐草でデザインされた龍紋が彫刻され、小さな蓮紋様が配せられています。
この蓮模様は仏教美術要素の流入と考えられます。鉄地金銅製紋具、鞍のハマをなす忍冬紋及び龍紋の珠紋様帯をもつ飾り板が使用されています。磯に付けられていた飾り金具がこの遺物です。
平安時代以降、鞍は材料や加工技術の向上により美しく装飾され、前後輪の形や、海の有無、馬飾りなどによって、殿上人や随人といった身分の違い、また水干を付けたときの水干鞍や平常用の和鞍といった用途の違いで使い分けられるようになります。その後、塗りや螺鈿[らでん]、蒔絵[まきえ]など素晴らしい装飾が施されて用いられますが、この遺物が作成された当時では、かなりの権力と財力をもって作られた事が伺える逸品といえます。
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金銅製龍虎紋様透かし彫り天冠ですが、その保存形状が悪く、現在は周囲を膠で固め保存しています。この紋様等推察する所、前述の鞍(馬具)と対にて制作された物だと考えられます。我が国では数個の天冠がありますが、その中でもかなり秀逸な作品だと考えられてもいます。
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丸玉が202個発掘されています。何れも緑色半透明で、1.3mm程の瑠璃(ガラス)ですが、その制作時代は定かではありませんが、古墳時代中期の物だと考えられています。
高貴な方の死去により、その方の為の装飾品を同時に埋葬したもので、かなりの身分の方だからこそ、かなり貴重な瑠璃珠が副葬品として出土しています。
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厚さ1.3mm×長さ17.7mm×幅10.7mmの瑠璃板です。前述の丸玉と同時代の同質の物と思われ、おそらく瑠璃玉の原材料であると考えられます。
又正倉院には同質瑠璃板細片が多量所蔵されていますが、本サイズの物は他に類はありません。
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心葉形の鏡板は周緑に珠紋帯を有し4区に別け、内部には流麗な半肉彫りの唐草紋様の透かし彫りを施し、裏板が付けられています。この鏡板と同一組み合わせの杏葉が発掘されています。
静岡県で発掘された同等品もありますが、本品は、保存状態も良く一級品です。
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一級品の国宝であり、最高の保存状態でもあります。
この鐙は袋状をなし、長方形の吊り金具が取り付けられた忍冬紋様が施されています。踏み込みには銀歯状の凹凸を作り、滑り止めの細工まで施しています。
純金で彫金された、この鐙は今日でもその光・輝きを失うこともありません。
同様の品は、法隆寺・正倉院にも所蔵されていて、中国六朝時代の作と考えられています。
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